こんな方におススメ!☞大学の講義を受けてみたい! 哲学について知りたい! 哲学を一から勉強したい!
大学の講義には大きく二種類があります。ひとつは、文学であれば、英米文学やラテン文学などの専門科目であり、もうひとつは、専門科目に進む前に、すべての学生が受講する「一般教養科目」です。一般教養科目では、哲学史や文学史など、幅広い知識を身につけることで、専門的な勉強をするための下地を作ることが目的となります。しかし、単に、哲学や文学についての単なる知識を得ることが重要なのではありません。過去の古典的な哲学や文学が、どのような視点から世界を解釈していたのかを理解することで、わたしたちとは異なる社会や文化の視点に立つことができます。それは、翻って、わたしたちが特に意識することのない自分の文化や社会を外側から眺め、その特徴や独自性を客観視することができるようになります。
「哲学入門講座」では、こうした「一般教養科目」をモデルとし、大学入学直後で、まだ何も専門的な知識がない方でも理解ができ、また、哲学的な問題について考えたり、哲学的な見方によって世界を別の仕方で見つめ直すことの楽しさを体験していただきます。例えば、古代ギリシアの哲学者プラトンのイデア説、近世哲学の始祖デカルトの「我思う故に我あり」など、西洋哲学史の基本的な概念や発想を理解するとともに、彼らの視点から世界を見たとき、どのような光景が広がっているのかを想像し、体感してみましょう。
【講座内容】
古代哲学編
「ディオゲネスに学ぶ哲学の意義と楽しさ」
「万物の起源(アルケー)とは何なのか:哲学のはじまり」
「 "ある"はあるとてなにが"ある"?:パルメニデスの存在論について」
「本質は上にあるのか下にあるのか?:プラトンとアリストテレス」
近代哲学編
「私も世界も存在しないとしたら?~デカルトに見る近代哲学誕生前夜:『省察』を読む①」
「近代哲学による「人間」の再発見とその帰結:『省察』を読む②」
「大陸合理論とイギリス経験論の対立」
「人間は何をどこまで認識できるのか?~あらたな哲学の総合としてのカント哲学」
現代哲学編
「近代は理性的か非理性的か?」
本講座は、3ヵ月で古代・近代・現代の哲学史全体を網羅的に概説します。各月のスケジュールをご覧いただき、ご関心のある講座テーマのみを受講していただくことも可能です。
こんな方におススメ!☞哲学本をじっくり読みたい! みんなと哲学について語り合いたい! 大学のゼミに出てみたい!
大学では2年生から、卒業論文のテーマを決め、専門的な勉強をするゼミ(ゼミナール)に所属します。ゼミでは、ひとつのテキストを選定し、担当の学生が内容をまとめて発表したり、全員で意見を出し合って理解を深めていきます。
「哲学思考ゼミ」では、こうしたゼミナール形式を採用し、参加者の皆さんと協力しながら、自分の考えをまとめ、意見を出し合い、思考を洗練させていくことを目的としています。参加者の希望を募ってテキストを選定し、一文一文を皆さんと一緒に熟読し、内容を吟味していきます。ひとりで読んでいては分からなかった文章も、協力して読むことで理解できるようになったり、別の参加者の読み方からあたらしい意味や内容が浮かび上がり、より深い理解ができるようになります。ぜひ、同じ目的を持った仲間と一緒に学ぶ楽しさを共有しましょう。
【これまでに読んだテキスト】
フロイト『フロイト、無意識について語る』(光文社古典新訳文庫)
岡本裕一朗『フランス現代思想史』(中公新書)
浅田彰『構造と力』(勁草書房)
戸田山和久『哲学入門』(ちくま新書)
新田義弘 1995「現象学の方法的展開」, 『岩波講座 現代思想6 現象学運動』, 岩波書店, pp. 45-78.
レヴィナス『実存から実存者へ』(ちくま学芸文庫)
エティエンヌ・ド・ラ・ボエシ『自発的隷従論』(ちくま学芸文庫)
サルトル『イマジネール』(講談社学術文庫)
ジル・ドゥルーズ『カントの批判哲学』(ちくま学芸文庫)
ウィトゲンシュタイン『青色本』(ちくま学芸文庫)
ウィトゲンシュタイン『哲学探究』(講談社)